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モニタ・キャリブレーション

作成日:2009/01/08
カラーマネージメント モニタ・キャリブレーション 色温度


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1 色温度の調整 白が画面上でどのような色味で見えるか調整する。

1.色温度

1-1.温度と色

物体は熱を帯びると色が変わります。例えば、鉄は黒っぽい銀色の物体ですが溶鉱炉を流れている溶けた鉄は赤や黄色っぽい色をしています。ターミネーター2なんかもラストのシーンも黄赤に焼けた溶鉱炉でしたね。時代劇などで刀鍛冶が熱して赤くなった鉄をたたいて鍛えているシーンを見たことあるかもしれません。ガラス細工でも熱して熱くなったガラスは赤い色をしています。

世の中にそんな高温になる機会が少ないのか例は赤ばかりですね。「物を熱すると赤くなる」 と覚えている方もいるのではないでしょうか。実際は温度が高くなるにつれさらに黄色、白、青と色が変わっていきます。理科の時間とかに「青白く輝いてる星ほど温度が高い」と聞いたことはないでしょうか。

1-2.黒い物体を熱した場合の色の変化

光を全く反射しない完全な黒色の物体(完全黒体)を熱した場合、何度で何色の光を呈するかを論理的に求めた指標があります。温度の単位は摂氏【℃】が身近だと思いますが、ここでは絶対温度【K(ケルビン)】という単位で表現します。-273.15℃ が 0K になります。

完全黒体を熱していくと2000Kのあたりでは赤色を呈しています。その後温度を上げていくと黄味がかり、オレンジ色へと変化していきます。そして4000Kあたりでは黄色を呈します。その後は白へと変化し、さらに温度を上げていくと 7000Kあたりでは青みを帯びた色を呈します。 下図は完全黒体を熱した際の温度に対する色の変化をイメージした図です。(正確性には欠けるので注意してください。)

1-3.色温度

完全黒体が何度の時に呈する色と一致するかを表す指標が色温度です。色温度は絶対温度【K(ケルビン)】であらわします。自然な昼の光で照らされた白色はおよそ 6500K の白色になります。

2.色温度を調整する

2-1.色温度を調整する目的

例えば同じ白い紙でも、昼光色の蛍光灯の部屋で見ると白く見えますが、電球色の蛍光灯の部屋では黄みがかって見えます。晴れた日の屋外だったら(わずかに黄みがかった)白、高速道路などで見かけるナトリウムランプが使われているトンネルの中ではオレンジ色といったように、周囲の光源によって物体の色は大きく影響を受けてしまいます。これら想定する光源に併せて色温度を調整してやることで、その環境下での正確な色を表現することができます。

2-2.色温度の調整

コンピューターの世界(やXYZ表色系)では光の三原色である赤・緑・青を混ぜる割合で色を表現します。光の三原色を全て最高の強さで均等に混ぜれば白になりますが、2-1で述べたように電球色の蛍光灯が付けられた部屋で白い紙を見ると黄みがかって見えてしまいます。そこでパソコンのモニタ上で電球色の照明がついた部屋での色を表現するには、モニタの色温度を調整して白が黄みがかって見えるように調整してやる必要があります。

使用している電球色の蛍光灯の色温度が 2800K だった場合はモニタの色温度が 2800K となるようにモニタの設定やキャリブレーション等を調整します。下図は厳密に補正した訳ではないので参考までにですが、電球色(2800K)で見た場合の色(下図右)を再現できます。

 

参考文献




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モニタ・キャリブレーション
色温度の調整

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